レギュレート・コアへの封印。ジェイド地区にある火口を『無情の”壊”剣』で塞ぐ仮説。どちらも、「ジェイド地区の噴き出すエネルギーを止める」という目的が一致してる。
ラングは、皇帝に仮説の話をすることにした。確かに確証は持てない。確かに危険である。だが、レギュレート・コアに誰かを封印する必要が無くなる…誰も犠牲にせずに済むかもしれないのだ。
ラングはコアへの封印とレギュレート兵器の破壊への返答を前に、皇帝に話をした。
「皇帝に話しておきたいことがあります」
ラングは皇帝に、ジェイド地区のエネルギーが噴き出す火口に『無情の”壊”剣』の光をぶつけることで蓋をすることが出来る、とコーラルから聞いた話をした。
すると…何故か皇帝の表情が一変する。皇帝は突き放したような冷たい目で6人を見ながら、吐き捨てるように言った。
「…怪しい話ですね。まさか逃げるつもりじゃありませんよね?明らかに、コアへの封印を避けようとしている…」
何故か突然疑われたので、ラングはすぐに言い放った。
「信じて下さい、皇帝!!」
「その話は誰から聞いたんですか?…コーラルですね?」
ここでコーラルの名が出たので、ラングは落ち着いて話を続けた。
「…そうです。コーラル次長の案なら信じてくれますよね?」
「コーラルは封印を頑なに嫌がっている。気持ちは分かりますが、彼は優柔不断で判断能力が無く、性格的に軍人に向いていませんね。封印を避けるためにあなたたちに何か吹き込んだのではありませんか?」
6人はこの皇帝の言葉で、突然疑われた理由を察した。封印を嫌がるコーラルが6人を逃がそうとしているのでは…ということだろう。だが、ラングたちはそれよりも別のことが気になった。
アリスは皇帝を睨みつける。
「…父さんのことを…」
「コーラルさんを悪く言わないで下さい…!あの人は俺たちを人間として見てくれる…」
アリスが叫び出そうとするが、ラングが我慢できずに言ってしまった。6人全員が皇帝を睨む。コーラルと何度か接し、彼が皇帝やアイオラと違い自分たちを道具では無く人間として大切にしてくれていることを、6人は充分に感じ取っていたのだ。
皇帝は6人の様子にため息をつき、少し考えてから言い放った。
「分かりました。では、こうしましょう。ジェイド地区に行くことを許可します。その代わり、その間に人質としてレギュレート・コアに1人封印します」
「!!??」
目を見開き驚く6人に構わず皇帝は続けた。
「封印するのはリーダーのラングです。エネルギーが止まらず戻ってこないようならラングを封印したコアをジェイド地区に設置します」
「何でランちゃんなんですか!?」
エンは思わず叫んでしまった。皇帝は容赦なく続ける。
「ラングの優れたリーダーシップと判断能力は敵になると恐ろしいですからね…」
エンは思わず「…ひどい」と声を漏らす。
皇帝は動じることなく、堂々と言い放った。
「何とでも言って下さい。私は帝国を築くため、守るために手段を選ばずにここまで来ました。そうでなければ帝国の皇帝など務まりませんからね」
6人は皇帝の非道さを思い知る…彼はこのような手段で、長きに渡り帝国を守って来たのだ。
手段を選ばない彼の元に居て大丈夫なのだろうか?ラングたちは誰も犠牲にしないために仮説の話をしたはずなのだ。しかしこのままではラングが…それに、今後また何を言い出すのか分からない。
だが、仮説を成功させることでラングを解放して貰えるのなら、皇帝に信じて貰うために一時的な封印に応じるのもある。こちらもホープ帝国を救いたい気持ちは本物なのだ。それを分かって欲しい気持ちもある。
どうする?
→皇帝の元を脱出する
→コアへの封印に応じる